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2013.04.10

認めたくないものだな、過ちと言うものを

(ここより引用)

 冬の寒さが戻った先月31日。福島県天栄村の全ての田んぼで一斉に土壌の改良作業が行われた。田に散布したのは天然鉱石のゼオライトだ。
 4月上旬にトラクターで耕起して土に混ぜる。同下旬には葛飾北斎が「富嶽三十六景」で用いた青色顔料、プルシアンブルーで染めた布のフィルターを用水路に設置。5月には代かきした水田にカリウムを施肥する。
 3つの資材はいずれも放射性物質を吸着する性質がある

(引用ここまで。 4月7日(日)付日本経済新聞社会欄より引用・和歌山章彦編集委員の記名記事。下線は引用者)

 ゼオライトは吸着材料として用いられるし、プルシアンブルー(紺青)もセシウム137を吸着する性質がまがりなりにもあるらしいから、下線部は問題ない。しかし、カリウム(イオンなんでしょうねぇ)には、セシウムを吸着する性質があるとはついぞ聞いたことがない。奇しくも、同日の同じ新聞にこんな記事がある。

(ここより引用)

 1月、福島県と農水省は放射性セシウムの吸収抑制にカリウム肥料が有効だと発表した。セシウムとカリウムが化学的性質が似ておりカリウムが豊富にあると、セシウムが吸収され玄米に移行するのが抑えられる。

(引用ここまで。4月7日(日)付日本経済新聞サイエンス欄より引用)

 こういうことだ。セシウムは1族アルカリ金属の元素である。同族元素であるカリウムがあれば、1価の陽イオンとして共通に使用される。カリウムが多ければ、それだけセシウムが吸収される機会が減り、結果的に作物に含まれるセシウムを減らすことができるわけである。決してカリウムがセシウムを吸着するわけではない。したがって、社会欄の記事は、明らかに編集委員の認識間違いである。(なお、社会面にある方法で、セシウムを吸着したゼオライトなどは除去されないと思われるため、作物へのセシウム移行は減らせるが、根本的な除染にはならないような気がするが、実験中のことでもあるので、今後を注視したい)

 で、まちがっとるじゃんと日経にメールしたら、一応、返事が来た。

 内容的には、サイエンス欄の記述が正しいんだけど、「社会面ではそのプロセスを一般読者にもすっと頭に入るように「放射性物質を吸着する性質がある」と書いたものと思われます。」だそーだ。いくらすっと頭に入っても、間違いを教えちゃいかんだろう?いや、いやらしい見方をすれば、この編集委員はそこんとこわからずに書いているんじゃないかな。記者の知識不足による誤った表現は、中日新聞なんかではよくあることなんだが、天下の日経でもあるんだねぇ。

 まぁ、記事を書くときに間違えてしまい、それがそのままスルーされることもあろう。しかし、間違ってたら、ちゃんと訂正するのがフェアじゃないかい?今回の日経の誤報も、担当部署には伝えてくれるようだが、訂正記事を出すとはひとことも書いていないし、事実、訂正記事はない。日本のマスコミってのは、自分の書いた(放送した)記事に誤りがあっても、よっぽどのことがない限り、訂正しないもんなんだなぁ。

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