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2012.02.20

記憶の誤り

 それと出会ったのは、TTYネットワークのオフで天竜峡に泊まり、その旅館で出た料理にそれがあったのだと思う。鯉を筒切りにして、醤油と砂糖を主体にして甘がらく炊き上げたもの。その後、どっかのデパートの信州物産展の会場だったと思う。そこで、同じものを売っていた。めったにそんなもん買わないあたしが、うれしそうに買い求めた。旨かったのを覚えてて買い求めたんだと思う。んでなきゃ、手を出すまい。そんなに安いものでもないのに、家族分買い求めたのだ。

 おそらく、その時、あたしの食い物辞典に、その鯉の旨煮の名称は、こう登録された。

 「鯉こく」

 肉もうまい。皮もうまい。そして何より、いっしょに煮込まれた内臓、これが逸品である。これ1枚でビール1本は軽い。大切に喰えば2本もいける。この間、昼神温泉に泊まった時、夕食にこれがついてきて狂喜乱舞したのは言うまでもない。

 伊那谷を旅行することがなくなり、食べる機会を逸していたのだが、ある時、諏訪近辺のスーパーの総菜コーナーに、当たり前のように並んでいるのを発見し、それ以来、行くたびに買い求めるようになった。

 「やっぱり、鯉こくってうめぇや!」

 さて、その諏訪にあるとある料理屋に入り、夕食となった。メニューに燦然と輝く文字を発見した。

 「鯉こく」

 迷わず注文したのは言うまでもない。鯉こくが出てくるのを今や遅しと待っていた。

 「お待ちどうさま、鯉こくでございます」

 目が点になった。平皿に盛られ、飴色に輝く鯉は、そこにはなかった。あったのは、ただの鯉入り味噌汁であった。その時あたしは思った。場所によってこーゆーのを「鯉こく」と称している地域もあるのかなぁ、と。

 しかし、気になって今日、google先生に相談してみると、「鯉こく」で出てくるのは味噌汁だけ。つーことは、20年間、鯉こくと思っていた食い物は、実は正しくは「鯉の旨煮」であったということか?んでは、どこで鯉の旨煮の名称に「鯉こく」が混入したのであろうか?謎は深まるばかりである。

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コメント

ぶらんだらさん、こんばんは。

 つーことは、あたしの記憶もあながち間違いではないと?非主流派っぽいけど。ああっ、また「鯉こく」喰いたくなってしまった!!諏訪に走るか!?>その辺

投稿: 井村 瑶茉 | 2012.02.21 20:00

長野の佐久に私の親戚が居るのですが、かの地の名物「鯉こく」は、井村センセが記憶してたソレですね。
新潟名物の郷土料理「のっぺ」(のっぺい汁)同様、長野県内でも地域差が有るのでしょうか?
#厳密には「のっぺ」は「地域ごと」と言うより「各々の家ごと」に違いが結構有るのですが(^_^;)

投稿: ぶらんだら | 2012.02.20 21:55

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